約 4,045,352 件
https://w.atwiki.jp/numasei/pages/1297.html
種族:★グレイシア 性別:♀ 身長:150cm 胸囲:B 一人称:わたし 二人称:きみ 親:どや ゴロゴロだらだらと過ごすことが好きな女の子。 話し方や行動がゆったりしていて、いつものんびりとした雰囲気を出している。 そんな彼女といると周りも段々とゴロゴロだらだらしたくなってくるとか。一緒にだらだらしよー PT内で一番、褒められるのが苦手。 性格上、悪く言われたり嫌なことがあっても平気なメンタル強者なのだが、 逆に褒められるのは慣れていなくて苦手らしい。 一緒にごろごろするー? ポケ耳、尻尾あり。 インナーは着ていない(履いてはいる)
https://w.atwiki.jp/mayshared/pages/1071.html
有馬 雨流 「バカバカ言う奴がバカって名台詞を知らねーかテメエ!」 基本情報 スペシャルキャラクター(条件付き) 名前 有馬 雨流(ありま うりゅう) 学年・クラス 高等部2-R 性別 男 年齢 17 身長 176 体重 69 性格 中身は正義感だが、口調、言動共にヤンキー 生い立ち 特に問題のない家庭で育ったが、ラルヴァ戦に巻き込まれた事とその際に自身の才能を見込まれてスカウトされる。両親と弟が一人 基本口調・人称 一人称:俺二人称:お前、テメー基本的に昔のヤンキーっぽい キャラデータ情報 レベル 7 総合ポイント 27(通常時) 22(鞠備沙希との行動時) 物理攻防(近) 6 5 物理攻防(遠) 2 2 精神攻防 3 3 体力 6 4 学力 4 4 魅力 2 2 運 2 2 能力 脚部を中心とした全身の筋力強化能力 特記事項 スペシャルキャラクターだが、下記の制限が存在する その他詳細な設定 キャラ設定 謎のラルヴァによって呪いをかけられ、魂源力と生命力を常に垂れ流す状態にされてしまった青年。 そのままではあっという間に魂源力が抜け気って死んでしまうが、魂源力補給のために 魂源力を持つ人間と触れ合っている事で回避可能 (ただし、相手の魂源力をハイスピードで吸い取る。粘膜ならもっと早く吸い取る) 鞠備沙希とほとんどの時間、互いの手(雨流の左手と沙希の右手)を 黄色いバンダナのような布で結んでいる(戦闘時はお姫様抱っこになるので沙希に首を抱かれているだけ) 二人が離れた場合「手を握っていた時間÷2(ただし最大六十分)」だけ時間が経過すると意識不明にまで陥る。 目つきが悪い以外はイケメン。ただしヤンキー口調もあり、怖がられている いちおう学力も標準以上はある。 小学一年時にラルヴァに襲われ、その際に双葉学園の学生に助けられた。 それ以来、隠れた『正義の味方』志望者 能力設定 脚力を中心とした身体能力強化、主な攻撃手段は蹴り、主にヤクザキック 全身が強化されているお陰でバランス感覚に優れ、閉鎖空間では三次元的な動きで相手を攪乱する。 呪いをかけられて以降、戦闘時は沙希をお嬢様抱っこして戦うため機動力、持久力が落ちる。 なお、彼女が居ない場合の活動限界は十分 その他 スペシャルキャラではあるが、鞠備沙希と共に行動する場合 (彼女を抱えて移動する等の理由により)スペシャルキャラ補正が消滅、ポイントに-5 鞠備沙希相手の二人称は、基本「お前」か「テメー」、切羽詰まった状況だと「サキ」 登場作品 星と王子様 【Aパート】【Bパート】 作者のコメント 典型的な『実はいいやつ』、没個性は免れない……!!
https://w.atwiki.jp/ikenumayuisshokanko/pages/12.html
池沼唯(いけぬま・ゆい)とは、平沢唯の通称である。 本名:平沢唯(ひらさわ・ゆい) 通称:池沼唯(いけぬま・ゆい) 性別:女 誕生日:1992年11月27日 年齢:22歳 先天的かつ後天的な重度の知的障害を持つ上に、根からの怠惰なため僅かな発達も出来ない残念な子。 IQは25。 中学校までは地元の学校の特殊学級(通称:なかよし学級)に通っていた。 しかし、高校からは普通の高校には通えず、桜ヶ丘養護学校(通称:なかよし学校)に通う。 なかよし学校すみれ組の3年生で2011年3月をもって卒業予定であったが、学習能力や生活態度が著しく劣るため、卒業不可となり留年する。 2015年4月から、6度目の3年生を繰り返す。 自分では何もできないため、身支度から食事までありとあらゆることを妹の憂に介護してもらう。 介護認定は要介護レベル5。 なお、両親は運び屋という噂があり、現在、子供を捨てて海外逃亡生活を送っている。音信不通。 IQ25の重度の知的障害を持つ(先天的かつ後天的障害) 両親は我が子が重度の池沼と知るや、直ぐに育児放棄。海外逃亡 根からの怠惰なため、僅かな学習もできない 例)18歳になる今でも読み書きは出来ない また、言葉も満足に話せない 排便を覚えられず、今でもおむつが必須(憂の介護が必要) 食っちゃ寝の生活のため、極度の肥満(デブ) 記憶力は鶏以下で、同じ過ちを何度も繰り返す 口で言っても分からないため、憂によるお仕置きが必要(だが、それでも効果が無い) 常に鼻水と涎を垂らしており、鼻は詰まっているため口呼吸が基本。さらに、「あ~う~」といつも何か唸っている。 鼻はいわゆるブタ鼻で、唯豚と呼ばれることも多い。しかし、本人は豚さんが大好きで、唯豚と呼ばれることに喜びを感じている。 運動神経は鈍くデブのため、走ると直ぐに息が上がり、しばしばゲロを吐く。 服は上下お揃いのトレーナーで、胸に「ロマンス ?」や「としこし」等のマヌケな文字が書かれている。また、涎掛けも必須。 服は鼻水や涎、ゲロなどで汚れて、白い服は黄ばんでいる 本能のまま行動し、特に食欲は旺盛 好物はアイスクリーム 特技(自称)は「うんたん♪」(オルガンの伴奏に合わせてカスタネットを叩く) 自分では「おりこーさん」と思っている 高校から養護学校(通称、なかよし学校)に通う なかよし学校でも著しく成績や態度が悪く、2度も留年してしまう なかよし学校のクラスメイトを始め、近所の小学生らの格好のイジメの対象(友達はいない) 理不尽な事件に巻き込まれる(しかし、結局は自業自得なことが多数) 男A,Bや不良らによる池沼狩りに遭う。 暴行を受けると直ぐに血を吐いて気絶するが、中々死なない驚異的な生命力を持つ。
https://w.atwiki.jp/mayshared/pages/319.html
轟音と悲鳴。 前後からの音に挟まれながら、篠崎七雄 しのざきななお は身構える。 左足を軽く踏み出し、右足で体重を支えて右肩を引き、右手に持った『それ』を腰溜めに真っ直ぐ正面……体長十数メートルのラルヴァに向ける。 『それ』は槍。 振り回し、投げるために用いるような、刃をつけた細い槍 スピア ではない。 ただ真っ直ぐ前進し、眼前の敵を蹂躙するための、突撃槍 ランス 。 ラルヴァは低く唸りながら、アスファルトを踏み砕き、電柱を薙ぎ倒しながら駆けて来る。 背後の悲鳴は次第に掠れ、やがてすすり泣きに変わっていた。 「おい」 七雄の呼びかけに、俯いた少女は目だけを向ける。言葉の変わりにしゃくりあげる音を返事として受け取り、彼は嘆息した。 「助かりたいか?」 「うん」 「生きたいか?」 「……うん」 「生きて、前に進めるか?」 「……それは」 「どうなんだ?」 言い淀む少女に、七雄は首だけ振り向き、睨むように見据える。 「俺は前に進む以外の道を知らない。俺の足はただ前に踏み出すだけだ」 そして問う。お前はどうだと。 「前に進むことが出来るか? 春峰央歌 はるみねおうか 」 「私は……」 「お前の力は、そうしてただ座して待つためのものではないだろう?」 「で、でも、私が力を使えば、みんなが……」 「心配するな。この学園の連中は、変態的にタフなやつが多い。ちょっとくらい背中を強引に押されたくらいで、へばったりはしないさ」 ラルヴァの巨体がもうすぐそこまで迫っている。あと数秒で彼らは踏み潰されるだろう。 絶体絶命を目の前にして、彼女の逡巡は長い。それを、七雄は黙して待つ。 「前に、進みたい、です」 途切れがちな、しかし力強い、言葉。 「なら、俺が先駆けだ」 声と踏み足を答えとし、七雄の体が前に出る。 もはや数歩の距離に居る巨大なラルヴァに向けて、彼は進んだ。 「しっかり付いて来いよ。この道を、真っ直ぐだ」 真っ直ぐ、そう言い聞かせて、歩みを加速する。 雄々と叫び、槍を構え、ただ、前へ、前へ。 勢いに乗ったラルヴァは、自らの身体で七雄を押し潰そうと、突き進んでくる。 激突。 槍の切っ先が、ラルヴァの額に届く。その速度差は明らかにラルヴァに分がある。 だが、 『ぐぅぅぁるららるるるぁ!』 ラルヴァの苦悶の絶叫が響き渡った。 「くっ!」 七雄は構わず、歩み続ける。 「おお!」 踏んでは前に。 「おおおお!」 駆けては前に。 「ああああああああああああああああああああああ!」 馳せては前に。 やがて断末魔の叫びも消えたときには、真っ二つに裂かれたラルヴァの巨体が転がっていた。 息絶えたラルヴァは風に吹かれて次第に崩れていく。 ラルヴァの死体が消え去り、後には破壊されつくした道路と、真っ直ぐに佇む少年の姿が残った。 七雄は央歌を振り返り、左の手を誘うように差し出した。 「さあ」 少年は言う。 「前に、進め」 少女は、震える足で立ち上がると、ゆっくり、ゆっくりと最初の一歩を踏み出した。 【突撃のストレイトブースター】-プロローグ 1、問題 双葉学園に立ち並ぶ校舎の中には、生徒たちがあまり訪れない場所もある。 その一つ、理事棟は教師や学園運営者たちのための建物だ。 「運命の後押し、ですか?」 「そうだ。彼女の、春峰くんの異能は他者の運命を加速させるもの」 理事棟の大会議室に、今、大勢の大人が集まっていた。 彼らの年齢、服装は様々だ。 スーツ姿の者が多いが、仏教、神道、カトリック、プロテスタント、ヒンドゥー、その他諸々、様々な宗教的な装いを見せるものも少なからずいる。 また他にも、軍服の男、ラフなジーパン姿の男、いかにも怪しげな黒装束の女、和装の老人など、バラエティに富んでいる。 会議室の奥まった位置には大きなディスプレイがあり、その横でスーツの男の一人が説明をしていた。 画面に映し出されているのは、春峰央歌という一人の生徒の顔写真とプロフィールだ。 「運命干渉の異能者。この学園でも数少ない種類の異能だが、醒徒会の成宮くんや学園長のお孫さんもこれに含まれる。決して、ありえない異能でもない。神那岐のような破格の例はさすがに希少ですが」 「……全然、同じ系統とは思えませんけど?」 口を挟んだのは、会議室の中ほどに座る、シスター服の女性だ。 「占いから過去の改変に到るまで、とにかく人が『運命』という言葉を用いて言及するもの全てに、我々は運命干渉という位置づけをしている。例えば『ザ・ハイロウズ』は人の特定の社会的運命を限定的に予言する能力だ」 男の言葉に対して、黒装束の女が不意に声をあげる。 「予言が運命干渉とは、随分な言い方ね。それでは私がタロットを引いただけで――」 「もちろん」 彼女の言葉を無理やり断ち切って、男は言葉を継ぐ。 「運命というものを酷く強引に、大雑把に解釈してのことだ。異能の定義についてはまた別の機会に」 男はふうと溜息一つ。様々な立場の人間が集うここでは、迂闊な言葉は場を荒らす原因となりかねない。 宗教的な観念、異能に関する研究の主張。どんな反応を引き出すかわからない。 「それで、運命を加速すると、具体的にはどうなるんですか?」 「言葉の通りだ。いずれ来る未来、その人間に訪れるはずの運命を早める。たとえば、ある人間が宝くじを当選する運命を持っていたとして、その運命を加速すればすぐにも相応の幸運を得ることが出来る」 「そんな破格の異能が……ありえるのですか?」 「効能 メリット が破格な分、対価 デメリット も非常に高い。魂源力 アツィルト の消耗だけでは済まない対価がね」 「やっぱり、そういうのがついて回るのね」 またしても口を挟む黒装束の女を男が睨むも、彼女は涼しい顔で続ける。 「私たちが千年研究し続けてようやく練り上げる力を、生まれたときから使えるというんですから、代償はあってしかるべきだわ」 「……ともかく、運命の加速というのはただ有用な異能とは言いがたい。例えば、一人の人間の運命を百年分加速したら、どうなる?」 「ええと……百年分の様々な出来事がやってきて……」 「死ぬのさ。その人間が百年以上生きるというなら別だが、ほぼ間違いなく寿命を迎える」 「あ、なるほど……って、凄くおっかない異能じゃないですか、それ」 「恐ろしくない異能などというものは無いと思うが……扱いを気をつけなければいけない異能であることは確かだ」 そこで今度は和装の老人が口を開く。 「……だが、今回の作戦には必要な異能、ということだな?」 「そうだ」 男は明らかに年長と思われる相手にも口調を変えない。 「運命干渉というのはとてもデリケートな能力だ。同じ場所で二種類以上の運命干渉があると、過干渉が起こり、その能力は打ち消し合う」 「それも運命干渉系のデメリットの一つか」 「デメリットではあるが、今回はそれが利用出来る」 「敵ラルヴァの運命閉塞を過干渉によって突破するわけだ。その女子生徒はいってみれば、ラルヴァに到るまでの露払いだな」 「彼女だけでなく、現在制御可能な学園中の運命干渉系異能者は総動員する。先程言った、成宮くんや双葉敏明くんらとあわせて、現在投入可能な人員は五人だ。他にも、運命干渉系の異能者はまだいるが……」 「今回の作戦に投入するには不安がある、かね?」 「そうなるな。そして、彼らを護衛し、現場で実戦闘を担当する異能者をチームとする」 「しめて二個小隊程度か。君の言葉ではないが、恐ろしい異能者がそれだけの軍隊を整えるというのは脅威だね」 老人の皮肉げに笑うと、今度は別の男が手を上げた。こちらは派手なパンクルックだ。 「双葉区の警備は大丈夫なのか?」 「成宮くん以外の醒徒会役員は基本的に待機です。不測の事態の場合、出動を要請するかもしれませんが、他にも有力な生徒は残っています」 パンクが口を閉じると、しばし議場に沈黙が下りた。 「……他に質問はないな? では、今後の作戦指揮は私が続ける。各人は対応を頼む。特に、報道と政界への対応は厳しいだろう」 「まったくだな……まさか」 老人は心底疲れたような表情で呟く。 「町ひとつ、ラルヴァの力で閉鎖されてしまうとは」 「閉鎖されたわけではない。あくまで、その町の中で運命が閉塞しているだけだ」 「似たようなものだ。町の中のすべてが停滞すれば、時間が止まったも同然。そして、何者も出入りすることは出来なくなる」 「そして、それを突破するための運命干渉系異能者、か」 重苦しく囁かれた一言に、その場の全員が表情を改めた。 話し合いが一段落したと判断し、議場から人々が退出していく。 男は深々と溜息を吐く。そこに、シスターとパンクが近付いてきた。 「どうした? 二人もやることは多いのじゃないか?」 「そりゃもちろん、大忙しだけどな」 「聞いておきたいことがあるんです」 「……なんだ?」 「今回の作戦の要となる、春峰央歌さんのことですが……」 「そいつ、今年転入してきたばっかりじゃねえか。使えるのか?」 「使える、とは?」 「異能の制御訓練、戦闘経験、足りてるのかって聞いてんだ」 「異能の制御については、転入以前から完全にコントロールしていた。戦闘経験については、これから一週間の間に訓練で使えるレベルにする予定だ」 「一週間……舐めてんのか?」 パンクの声に険が混じった。目付き鋭く、唸るように男に迫っていく。 「そんな状態で戦場に立たせりゃ、足引っ張ることは目に見えてるんだろうが」 「……」 「あ、あの……私も反対です。まだラルヴァの知識もほとんどない女の子をいきなり実戦になんて……今回みたいな大規模な作戦に、しかも『最終兵器』として」 二種類の強い視線に晒され、男はしばし目を伏せて押し黙った。 彼らの主張は、結局は一人の少女の安全を気遣うものだ。同じ教育者として賛同してしまいたいという思いが彼の中にも生まれる。 「……だが」 それはできない。 「今回、敵ラルヴァに対して有効な『運命の操作』が出来る異能者は、春峰くんと双葉くんの二人しかいないのだ」 「ああ? 運命干渉系の異能者は五人って、さっき言っただろうが」 「その通りだ。成宮くんの能力のように運命を見聞きし、触れることが出来る異能者は全部で五人。そのうち、自らの意思で発動し、敵ラルヴァの運命閉塞の能力を打破できる威力の『運命操作』はその二人にしか……いや、性格には春峰くん、ただ一人にしか出来ない。双葉くんの能力『栄光と破滅の手 ハンズオブヒーロー 』は半分制御できていないも同然だからな」 「大層な名前のくせに、使えねえな」 「栄光と破滅、そのどちらの運命をも引き寄せられる代わりに、どちらがやってくるかわからないというのが、彼の能力の特性だからな」 「フン……それで、その『運命の操作』だけが有効ってのはどういうことだ?」 「言葉のままの意味だ。敵ラルヴァは、運命を閉塞させることで身を守っている。だが運命の閉塞さえ解除できれば、倒すことも容易だ」 「その閉塞を打ち消すだけなら、他のガキどもでも足りるって話だろ?」 「敵ラルヴァは町ひとつの運命を停滞させている。その周囲では、停滞はゆるやかだが、本体に近付くほど強まり、閉塞されていくことになる。成宮くんたちのような、運命に対する干渉の程度が低い能力では、ある程度以上には近づけない」 「力の強さの問題か?」 「強弱というより、質の問題だな。『運命を見る』という異能は、決して干渉の程度としては高くない。つまり、打ち負けてしまう。『運命の加速』『運命の引き寄せ』という、強烈な異能だからこそ『運命の閉塞』という力に対抗できる」 「……なるほどな」 一応の納得を得てパンクが口を噤むと、今度はシスターが首をかしげる。 「彼女以外の子供たちは、なぜその作戦に? 一人だけいれば事足りるような……」 「……敵が、そのラルヴァ一体だけならな」 「まさか、複数……?」 「運命閉塞を行っているラルヴァは一体だけらしい。だが、その停滞空間内部には、大量のラルヴァが存在していた。幸い、そのラルヴァたちも現在は運命の閉塞に巻き込まれているため、町には被害が出ていない。だが、生徒たちが突入すれば障害となる可能性がある。そのため、戦力の分散を行う」 「はぁ……わかりました。ところで、今回のような事態は初めてと聞いていますが、どうしてそんな解決策まで出ているのですか?」 「アドバイザーの意見だ」 「そのアドバイザーの意見ってのは当てになるのか?」 「他に意見を持ってくるような人間がいなかった」 「……まあ、ラルヴァの研究者は少ねえからなぁ」 「もしその対抗策が不完全な場合でも、アドバイザー本人が同行を申し出ているので、その場での作戦変更も可能だろう」 「オイオイ、現場に参加とは気合い入ってるな。どの学部の先生だ?」 「教員ではないらしい」 「あン?」 「そろそろ仕事に戻ろう。この作戦の如何に関わらず、しばらくは休みもとれそうにないな」 怪訝そうなパンクにはそれ以上とりあわず、男は会議室を後にした。 2、訓練 グラウンドに揃った数十名の生徒たちは、それぞれに何人かでグループを組んで集まっていた。 一週間後に控えた大規模侵攻作戦を伝えられ、どの顔にも緊張の色が浮かんでいる。 「いいかー、基本的にお前らのフラッグである運命干渉系異能者はサポート役でしかない。だが、そいつが居なければ町の中に入ることさえ出来ない。町と一緒に運命を止められたくなかったら、死ぬ気で護れ。わかったか!?」 『はい』『うっす!』『あーい』『にゃー』『オス!』 「本当にわかってるのか微妙な返事もあったが、まあいい。これから分隊ごとの訓練に入る。とりあえず最初だ。マニュアルを読みながら頑張れ。チームプレイを心がけろよ。それでは、始め!」 ジャージ姿の教師の号令で、生徒たちはめいめいに移動を始める。 その中で、双葉敏明と春峰央歌のいる二チームは、教師のところへ集まってきた。 「お前らは今回の作戦で要となる。春峰のチームは最有力侵攻ラインの西側から、双葉のチームは逆の東側からだ」 「先生、最有力って、どういうことですか?」 「地理条件が一番容易だろうということだ。停滞の中心部に向けて、真っ直ぐに大通りが走っていて、その入り口が東西にある。東側はラルヴァが多いようだが、西側はもう少し簡単に中心部へ進めるはずだ」 「うへ……こっち大変なのか」 「なんだ双葉、お前が弱音を吐いてどうする。戦うのはお前のチームメイトだぞ」 「そ、そうですよね……」 「大丈夫だよトッシー、ボクたちが護ってあげるから!」 元気良く胸を張った山崎巡理 やまざきめぐり の言葉に、隣に立つ河越明日羽 かわごえあすは も力強く頷く。 「心配するな、敏明クン。今回は心強い味方もたくさんいる」 「そうだよとっしー、私たちがついてるって」 「ぐあ、肩を組むなよ暑い。あとお前はとっしー言うな、高田」 「つれないなぁ」 高田春亜 たかだはるあ は突き飛ばされつつも、ニヤニヤと笑みを浮かべている。 「あ、アタシの瑞々しい肉体にひょっとして興奮しちゃう」 「……もうちょっと恥じらいとか持つべきだと思うんだが」 「ぐぬぬ……当ててんのよ作戦とは卑怯な……」 「メグ、なぜ自分の胸板を叩いているんだ」 「むきー! 板っていうなー!」 「オホン……言っておくが、お前たちのルートも二番目に楽なルートといえる。他のチームは……囮と言ってもいい。ひょっとすると、マズイこともありうる」 「マズイことって……」 「どれだけ万全の体勢でも、万が一がありうる。いいか、今回の作戦はお前たちに掛かっている。学友を少しでも助けたいと思うなら、可能な限り早く敵ラルヴァを倒せ」 『はい!』 それから彼らは教師による作戦中の行動の説明を受け、他の生徒たち同様チーム練習へと向かうこととなった。 「……はぁ」 説明を受けている間、質問も何もせず、一人俯いている生徒が居た。 春峰央歌だ。 「春峰?」 「……え、あ、なんですか?」 「訓練だ。早く行って来い」 教師に言われて慌てて振り返ると、すでに移動しているチームメイトたちの背中が見えた。 「……春峰」 「は、はい」 「今回の作戦はお前にかかってる。双葉は……今回は役に立つのかわからん」 「はぁ……」 「いや、あいつ自身が使えない奴だってわけじゃないぞ。あんな……ハーレム野郎ではあるが、それなりに訓練には真面目に取り組んでいるし、山崎と河越の補佐で何匹もラルヴァを倒した実績もある。ハーレム野郎ではあるが」 再び「はぁ」というファジーな相槌をうちつつ、央歌は思う。羨ましいのかと。 「だが、あいつの能力は確実さに欠ける。敵ラルヴァを倒すための場面で、うっかりおかしな運命を引き当てちまって失敗する可能性もある。だから、お前だけが頼りだ」 「……はい」 「お前は実戦経験が無いから、不安なのもわかるがな。お前のチームは強豪ぞろいだから、落ち着いて臨めば大丈夫だ。ほれ、行って来い」 央歌は頭を下げ、小走りでチームに合流した。 「す、すいません。お待たせしました」 「大丈夫? 緊張してるのかな?」 「その、だ、大丈夫、です」 「よし、じゃあとりあえず自己紹介からしようか。じゃあ、まずは俺から……」 チームの中で一番年長である大学生の異能者が、その場を仕切って話を進めていく。 彼は自分の名前や異能について説明すると、央歌に目を向け、 「次は春峰さん。よろしく」 「へ、は、はい! 春峰央歌です! その……私の異能は、運命を加速する『フェイトブースター』です……あまり、人間には使えない力です」 「使えないって、どうして?」 「その人の、その後に来る出来事を、な、なんでも、無理やり早めてしまうんです」 チームメイトからあがったもっともな質問に、央歌はなぜかしどろもどろになって答える。 「例えば……転ぶということが決まっていたら、加速した途端、何も無いところでも、転ぶんです。その人がどんな運命かを、事前に知ることは出来ないので、悪いこととか、良いこととか、選んで早めることは、出来ません」 「ふーん、でもそれくらいなら別にいいんじゃない? あっちのハーレム野郎……双葉よりは使えそうだ」 ハーレムさん人気だな、と妙なところに気を取られつつ、央歌はさらに俯く。 「こ、転ぶときって、なんとなく、つまずいたりとかしやすい場所で、心構えって、出来るでしょ? でも、加速すると、転ぶなんて思ってない、心構えのないところで、いきなり転ぶことになるから」 「つまり、思ってもみなかったことがいきなり起きてビックリするってことか」 「そ、そう、です」 「なるほど、あまり不用意には使わないほうがいいね。みんな、他に質問はあるかい?」 質問は特にあがらず、すぐに他のチームメイトの自己紹介に移っていった。 央歌はほっと胸を撫で下ろし、俯きながら彼らの言葉を聞く。 「篠崎七雄だ。俺の異能も、あまり融通の利くものじゃない。『止め難い前進 ストレイトトラック 』。俺が真っ直ぐ進み続ける限り、前進を妨げるもの全てを退ける。ただ、絶対に無敵というわけでもないし、止まったり曲がったりした瞬間に効果は完全に無くなる」 「条件が限定されているのか。でも、融通が利かないなんてものじゃないだろう。すごく使える異能のはずさ。特に今回は僕らは直線道路を進むことになるからね」 「まぁ、そうなるが……敵味方の区別は出来ないから、なるべく俺を先頭にしてくれ」 「わかった。一番槍は任せるよ。無茶はしないようにね」 コクリと頷いた少年の横顔を、央歌は伏しがちな目で見上げた。強い人だな、と思う。 「……?」 視線を感じたのか、七雄が央歌を見やった。 正面から見詰め合うことになって央歌はびくりと身体を震わせるが……すぐに、首をかしげる。 真っ直ぐに見つめ返されるか、それとも見下されるかと思っていたというのに、 (……弱い?) 七雄の瞳は、何かに怯えるように揺らいでいるように見えた。 先に目を逸らしたのも、七雄だった。 違和感。 たとえ勇敢な人間でも、その目付きまで常に荒ぶっているわけではないだろう。 だが、今の少年の目はそれとはまったく正反対の感情を浮かべていた。 (私を、怖がって、た?) 何故という疑問と共に感じたのは、 (私と、同じ?) 周囲の人間に怯えた目を向ける、奇妙な親近感だった。 to be continued... トップに戻る 作品投稿場所に戻る
https://w.atwiki.jp/mayshared/pages/801.html
シリーズ概要 双葉学園の旧校舎に現れるといわれるコンジキグモの噂話。 悪魔と魂を共有する魔術師の少年逢馬空と黄金蜘蛛ゴルトシュピーネの物語。 シリーズ作品 【金色蜘蛛と逢魔の空 】 【金色蜘蛛と逢魔の空 2 】 【金色蜘蛛と逢魔の空 第二話 1】 【金色蜘蛛と逢魔の空 第二話 2】 主な登場人物 逢馬 空 作者コメント なにかあればどうぞ 戻る
https://w.atwiki.jp/onepiece-fukusen/pages/88.html
バロックワークス(オフィサーエージェント)Mr.3 初登場は13巻p.166 能力より頭脳に自信を持つ。 「優れた犯罪者は優れた頭脳により目的を遂行するものだガネ」 ドリーの酒に爆弾を入れさせ、懸賞金を得ようとした。 モットーは『姑息な大犯罪』 Mr.3がクロコダイルに直訴 18巻p.206 でもう一度チャンスが欲しいとクロコダイルに直接交渉する。 ここでビビとルフィ達が生きていること、電伝虫が何者かによって使用されたこと、アンラッキーズが戻らない理由がクロコダイルに知られた。 「おれがてめェになぜこの地位を与えたかわかるか……!?」 「姑息かつ卑劣なまでの貴様の任務遂行への執念を買ってたからだ!!!…ガッカリさせてくれるぜ…!!!いざって時に使えねェ奴ほどくだらねェもんはねェ…!!!」 クロコダイルの怒りを買い、干からびてからからにされた後、バナナワニの水槽に落とされてしまった。 ドルドルの実の能力 クロコダイルに制裁されバナナワニに食べられたMr.3だったが、”ドルドルボール”で身を守って死んでいなかった。出てくるなり正しく状況把握し、鍵を投げ捨てる。 しかしウソップの 「……そいつの”ドルドル”の能力で…この檻の合鍵造れねェかな…」 というアイデアでサンジにボコボコにされ、鍵を作らされ、クロコダイルが戻って来た時には気絶して水に浮かんでいた。
https://w.atwiki.jp/retubato/pages/5.html
一般的な質問「レッツバトルオンライン」ってどんなゲーム? 「レッツバトルオンライン」をプレイできるプラットフォームは? 「レッツバトルオンライン」をソロで遊ぶことはできる? ゲーム全般とりあえず初めてみたけど何すればいい? 操作方法を詳しく アイテムの装備の仕方がわからない 装備したけど対戦で装備が変わらない 対戦中ずっと同じ装備のままなんだけど ジャンプできないの? 後ろに下がれないの? MPって何? アイテム強化したいんだけど wikiに載ってるアイテムデータのパラメータが低い 敵との火力が違いすぎるor遠距離攻撃にボコボコにされる キャラクターからエフェクト出てダメージ食らってる マルチプレイ関連友達と一緒にプレイしたい マルチバトルの味方に攻撃当たる? 相手の攻撃がプレイヤーに当たっても消えない その他スキンやエモートが欲しい セーブデータを移動したい 一般的な質問 「レッツバトルオンライン」ってどんなゲーム? 基本無料の横スクロールのオンライン対戦ゲームです。 1体1で戦うシングルバトルと、2対2で戦うマルチバトルがあります。 「レッツバトルオンライン」をプレイできるプラットフォームは? Windows・Android・iOSでプレイ可能です。 クロスプレイに対応しており、どのプラットフォームの人ととも対戦できます。 「レッツバトルオンライン」をソロで遊ぶことはできる? オンライン対戦専用ゲームなので出来ません。 ゲーム全般 とりあえず初めてみたけど何すればいい? チュートリアルで貰ったレアチケット5枚でレアガシャを引きましょう。 手に入れたアイテムを装備して対戦しましょう。 対戦→コインが溜まる→ガシャを引いてアイテムGET→対戦→コインが溜まる… の繰り返しです。 操作方法を詳しく PC版 Q ダッシュ W ウエポン1 E ウエポン2 R スペシャル1 T スペシャル2 Esc ゲーム終了(タイトル画面のみ) スマホ版 左ボタン ダッシュ 右ボタン それぞれウエポンとスペシャル アイテムの装備の仕方がわからない まず中央上のタブから、装備したいアイテムを見つけます。 その後、アイテムのアイコンを装備する枠にスワイプします。 装備したけど対戦で装備が変わらない 編集したカスタムが間違っているか、バトルに使うカスタムが違うかもしれません。 アイテムの装備は「カスタムセット」に表示中のカスタムを編集しています。 編集したいカスタムが「カスタムセット」と合ってるか確認しましょう。 あるいは、「セットセレクト」に編集したカスタムが入ってないかもしれません。 バトルは「セットセレクト」に表示中のカスタムで戦います。 対戦中ずっと同じ装備のままなんだけど 自分が負ける(ステージから落ちるorHPが0)にならない限り、同じカスタムのまま戦います。 負けると次のカスタムを使用し、すべてのカスタムで負けるとバトルの敗北になります。 バトル中どのカスタムを使用しているかは画面の上の両端に表示されています。 ジャンプできないの? バトル前は出来ますが、バトル中は出来ません。スペシャルの「ジャンプ」を使用すれば出来ます。 後ろに下がれないの? 下がれません。一部攻撃は、攻撃中に少し後ろに下がれます。 MPって何? 対戦すると貰えます。一定数溜まるとチケットなどのアイテムがもらえます。 シーズンMPは期間限定のMPで、報酬が豪華なようです。 アイテム強化したいんだけど 「強化」はバトル終了時に一定確率で強化されます。 「限界突破」は、ガシャで被ると強化されます。 もしくは、アイテムアイコンをタップ→アイテムの説明画面の強化を押すと、チケットを使い強化できます。 強化Max状態(強化Lv10・限界突破Lv3)だと、アイテムのアイコン右下に「Max」と表示されます。 wikiに載ってるアイテムデータのパラメータが低い 当wikiに載っているデータは強化前のパラメータです。 強化すると、HP・攻撃力・防御力・精神力・命中力・回避力・運・空きスロットが強化されます。 強化Max状態では、パラメータが1.5倍になります。 敵との火力が違いすぎるor遠距離攻撃にボコボコにされる 性能が高いアイテムはウェイトが重い(移動が鈍い)傾向にあるので、ダッシュで体当たりするとあっさり落とせるかもしれません。 キャラクターからエフェクト出てダメージ食らってる 状態異常になった可能性があります。 状態異常一覧はこちら マルチプレイ関連 友達と一緒にプレイしたい 「あいことばで遊ぶ」で同じワードで入室したら出来ます。 マルチバトルの味方に攻撃当たる? 当たりません。アイスウォールなどのバリアも味方には影響がありません。 相手の攻撃がプレイヤーに当たっても消えない 敵のアイテムに「貫通」がついている場合消えません その他 スキンやエモートが欲しい プレミアムパックの購入特典か、MPの特典に含まれてます。 MPはバトルすると上がります セーブデータを移動したい 装備セレクト画面(タイトル右)の右上の人のアイコンから引継ぎ処理ができます。 自動でアップロードされないので、端末の移動の際は必ず引継ぎ処理をしてください
https://w.atwiki.jp/mayshared/pages/1326.html
天と地と 第二話「0.1%のラルヴァ」 午後九時。斉藤 陽一(さいとう よういち)は宿題を終え、コーヒーを啜っていた。 交際相手である藤野 珠貴(ふじの たまき)の真似をしてブラックにしてみたがこれが全く美味しくない。 なんであいつはこんな苦いもの喜んで飲んでるんだ、と思いつつ電子ブックを起動し最新のニュースに目を通していく。 画面には双葉地区版の記事が映し出されており、中でも『氷河期の地層からラルヴァの痕跡を発見』という見出しが目を引いた。 『アイスランドの百九十万年前の地層から発掘された氷壁の一部から僅かではあるが根源力が確認され、この時代にラルヴァがいた事が明らかになった』 『発掘された氷はラルヴァの体液が凍りついたものとみられている。さらなる研究の為この氷は、三日に双葉地区のラルヴァ研究所に移送された』 三日と言えば一昨日……もう双葉地区のどこかにこの氷が保管されているのかもしれない。 太古の昔、そこではどんなドラマが繰り広げられていたのか。かねてからラルヴァの生態に興味のあった陽一の胸は高鳴った。 氷河期を生きたラルヴァは何を思い、極寒の地を踏みしめていたのか。 原始の人とラルヴァの出会いとは一体どんなものだったのか。 その妄想を中断するように、携帯がブルブルと唸った。 着信『藤野』 電話に出ると「突然ゴメン」と断った上で藤野は切り出した。 「あのさぁ、もしかして今日数学の宿題って出てた?」 「出てたな」 「内容はなんだっけ?」 「問題集の22~25P。23Pの問5と24Pの問3は飛ばす。回収は朝一のHR」 「ああもう、なんでそんな早く回収するの! しかも4ページも」 「早く回収しないと学校で答え写す奴いるからだろ。で宿題がどうしたんだ? 僕は見せてやらんぞ」 甘えは藤野の為にならない、ましては自分は風紀委員、他の生徒の模範になる行動を心がけるべきだ、と思い陽一は先手を取って釘を刺しておいた。 だが、藤野の答えはそんな考えの遥か上を行っていた。 「問題集学校に忘れた……今から取りに行くから付いてきて……」 「今からか!?」 「数学、ヤバいの。本当、ヤバい。少しでも印象をよくしないと大変なこと、なるわ」 電話口の向こうでは切羽詰った声がカタコトになりながらで訴えていた。 相当混乱しているらしい。こんな状態の彼女を見捨てるには忍びない。 少し考えてから陽一は口を開いた。 「問題集を忘れたのは最低だが、やる気のあるところは気に入った。藤野の寮の前の自販機が並んでるところで落ち合おう」 「うん」 落ち合った陽一と藤野は、他愛のない会話をしながら学校へ向かっていた。 「この間、双葉学園に伝わる怖い話聞いたんだけど」 と藤野は切り出した。 なんでコイツはこんな時に嬉しそうに怪談を話すんだろう?と陽一は思ったが、仕方なくうんうんと相槌を打ってやった。 「夜中の十二時に醒徒会室にある醒徒会メンバーが写ってる写真を覗き込むと」 「覗き込むと?」 「存在しないメンバーが写ってるらしいわ。ぱっくり割れた首筋から真っ赤な鮮血を流した7人目の醒徒会役員が……」 「へぇー」 「ち、怖がらないね」 いつもとそう変わらない陽一の対応に藤野は肩をすくめた。 藤野としては少しは怖がる事を期待して話していたのだが。 「この島で起こることは異能かラルヴァで大体説明が付くからな」 陽一はそっけなくそう答え、続いて怪談のおかしな点を指摘する。 「それによりによって醒徒会の本拠地でそんな事があるか。異変があったらすぐ気付いて排除するだろ」 「それもそうか。うーん、私も醒徒会の人みたいに異能をコントロールしたいね」 双葉学園醒徒会。異能者の中でも最強との呼び声の高い集団である。 彼らの凄さは異能の強さはもとより、自分の異能を完全に使いこなしている点である。 例えば水を操る副会長の水分 理緒(みくまり りお)もパワーと精密性の両面においてズバ抜けた素質を見せている。 数多い藤野が目標とする一人であった。 「うーん、こう少しづつ能力を制御するように練習すればいいんじゃないか?」 「それが難しいのよ」 そう言って藤野がすいっと右手を地面に向けると、藤野の拳より少し小さな石が一つ浮かび上がり、二人の目の前までふわふわとやってきた。 「で、もう一つ」 藤野は左の掌を地面に向けると、先ほどと同じくらいの大きさの石がまたふわりと持ち上がった。 が、その瞬間、先に浮かべたほうの石がバチンっと破裂した。 「なっ」 あまりに突然だったので、陽一は反射的に飛びのいた。 「おい、何だ今のは! 危ないな」 「力が上手く分散しないから石を引き裂いちゃうの。……石が一つだけでもたまにこうなるんだよな」 藤野は照れくさそうに頭をぽりぽりと掻く。 「このせいで寮の中で練習できないのよ。困ったわ」 「まず、一つの石を完璧に操れるようになってくれ」 「が、がんばる」 そう言ってもう一度、石を浮かび上がらせると、今度はぐらりと地面が揺れた。 その後30秒にわたって地震は続き、ようやく揺れが収まると陽一は眉をひそめながら藤野を見た。 「藤野……」 「ストップ、今のはあたしじゃなくて普通の地震だからね!」 「クソっ」 高校校舎のすぐ近くにある第二ラルヴァ研究所の一室で、一人の研究員が悪態を付いた。 先ほど起きた地震で外国から送られてきたばかりのサンプルの保管ケースが派手に倒れてしまったのだ。 しばらく奮闘して、人間大の大きな保管ケースを立て直すと、研究員は額の汗を拭う。 「ああ今日は、もう終わり!」とヤケクソ気味に一人で叫び、研究員は部屋の明かりを落とした。 かつんかつんかつん……と職員の足音は少しづつ遠くに離れていき、やがて完全に聞こえなくなった。 明かりが消えて五分と立たない内に、倒れた時に破損した保管ケースの鍵が外れた。 学校に着くまで藤野は石を浮遊させる練習で二つの石を粉砕し、現在は三つ目の石と格闘をしながら二人は校門をくぐる。 二人が来る事は予め電話で伝えられていたので用務員はすんなりと二人を通した。 「ご迷惑をおかけします」 「す、すみません」 と二人が頭を下げると「いやいやいいですよ。では、出るときに声をかけてください」と用務員は笑った。 二人は真直ぐに教室へ向かい、速やかに数学の問題集を回収し元来た道を戻る。 「夜の学校って怖いよねぇ。本当に何かが出たりして」 ふわふわと石を浮かべながら藤野が言った。 「出るわけないだろ。そんなことより廊下で石を割るなよ」と陽一は溜息を吐きながら、用務員室の扉を叩いた。 「すみません、さっきの者ですけど、終わりましたのでー」 返事はない。 「……いいのかな?」 「いや、どこかに見回りしてるんだろ。書置きを残していこう」 幸いカギは開いていたので陽一は中に入ろうとドアノブを捻った。 がちゃり。 扉を開いた陽一の目に飛び込んできたのはバラバラにされた用務員の死体であった。 出血は殆どなく、何故か透明な水溜りに各部位がプカプカと浮かんでいた。 「なっ」 「どうしたの陽一?」 暢気な藤野の声が背中から聞こえた。肩越しに部屋の中を覗き込もうとぴょんぴょんと小さくジャンプしている。 「見るな! くそ、何かに襲われたみたいだ。走れ! 逃げるぞ!」 「戦……」 藤野が何か言おうとした時、陽一はそれを遮った。 「ダメだ! 逃げるぞ!」 風紀委員ではあるが陽一の能力『スカイウォーカー』は戦いには向かない。 藤野の能力『エペセンター』は屋内で使うには危険すぎる。というか屋外でも危険だ。 なら人を殺すような相手と戦う危険を冒すよりさっさ撤退した方がいい。それが陽一の出した答えだった。 陽一が藤野の手を引いて逃げ出そうと一歩を踏み出した、その瞬間。 パシャン、と音がして陽一は水溜りを踏んでいた。 「ん?」 「陽一危ない!」 ドゴッと鈍い音と共に藤野は陽一を蹴っ飛ばした。 「おいっ何を……!?」 蹴られた脇腹をさすりながら陽一が抗議しようと顔を上げると、視界に映ったものを見て思わず異能の力を使い空中に飛びのいた。 水だ。 人間ほどの体積の水が、尺取虫のように蠢いてこちらに向かってきていたのだ。 「な、なんだこれは」 全く想定外の事態に陽一は軽いパニックを起こしていた。 頭に様々な感情と思考が浮かんでは消え、筋道だった考えを阻害する。 どうすればいい?何が起こったんだ? 陽一がグルグルと思考の迷路に迷い込みかけた時、バシャンという音と共に水の中から何かが飛んできた。 身を捻って飛んできたものを辛うじて避けると、『水』を挟んで向こう側の廊下から悔しがる藤野の声が聞こえた。 「ああ、もう、意味ないみたい!」 どうやら先ほど飛んできたモノは藤野が放った石ころらしい。 藤野が放り投げた石は『水』を貫通したが『水』には何の変化もなかった。 だが、その無意味な藤野の一撃で陽一は我にかえった。 『この島で起こることは異能かラルヴァで大体説明が付く』 先ほど自分が言ったセリフだ。大丈夫、これも同じはずだ、なら怖くない。焦る必要もない。 石が透き通ったという事は、カテゴリーエレメントのラルヴァか?それともどこかで異能者が水を操ってるのか? いずれにしろ、ここは自分が囮になって藤野を逃がそう。 そう心に決めると注意深く『水』の動きを観察しながら玄関側の藤野に向かって陽一は叫ぶ。 「藤野、お前は逃げろ! こいつは僕が引き付けるからその間に助けを呼んで来い!」 「ううう分かった。怪我しないでね」 「心配するな、窓さえあれば僕は何階からでも逃げれる」 藤野が走り去っていくと『水』がそちらの方に反応したように動いた。 陽一は慌てて『水』に近づき、藤野の方へ行かないように挑発した。 「来い、こっちだ!」 弾かれたように『水』が飛び掛ってきた。 陽一はさっと身を引いたが『水』は空中で加速し、避けきることはできず左腕の肘から手首の間に『水』が僅かに触れてしまった。 ずきん、と焼け付くような痛みが腕を走る。 『水』が触れた部分の皮がべろんとはげてしまっていた。 「く!? こいつめ」 腕を押さえながら校舎の奥へ逃げると、後ろからちゃぷちゃぷと水筒を揺らしたような音が聞こえてきた。 振り返ってみる余裕はないが恐らく追って来ているんだろう。 広々とした廊下を走り抜け二段飛ばしで階段を駆け上がった。 二階に上がると、陽一は立ち止まって呼吸を整えた。 階段上がって来れないんじゃないか?と少しだけ期待したが、ちゃぷちゃぷという音が下から迫ってきている。 追いつかれるのも時間の問題だろう。 『水』に触れられた腕がじんじんと痛む。藤野に蹴られた脇腹もこれはこれで痛い。 「くそ、本気で蹴りやがって」 何で問題集取りに来ただけで僕がこんな目に会うんだとブツブツ、文句をいいながら、脇腹を押さえて、陽一は思考を巡らせた。 『水』の動きはあまりにも単調的だった。 どういう奴か知らないが恐らくカテゴリーエレメントのラルヴァで知能はそう高くない、とアタリをつけて、どうしたものかと思案する。 藤野が投げた石は全く効果がなかった。 相手は『水』だ。恐らく何かを投げつけたり叩いたりしても、結果は同じだろう。 「……待てよ」 陽一はちらりと痛む左腕を見た。 叩いても効果はなさそうだが、一応触れる事は出来る。 確か最初にアイツを踏んだ時もちゃぽん、と音がして水がはねた。なら、多分……。 「よし、やってみるか」 作戦は決まった。後は実行するだけだ。 「こっちだこっち!」 陽一は二階に上がってきた『水』に叫んで自分の存在をアピールした。 『水』は陽一を再発見すると、再び尺取虫のような動きで距離を詰めてきた。 「ようし、来い来い来い!」 陽一は再び『水』に背を向けて今度は廊下ではなく、教室に向かって走り出した。 室内に入ると、少しでも時間を稼ぐ為に扉を閉めたが、『水』には大した効果はなかった。 ドアの上下の僅かな隙間から身を滑らせて、楽々と室内に侵入してくる。 陽一はその様子を見ながら、少しでも『水』との距離を離そうと壁際へと身を寄せた。 やがて『水』は完全に部屋の中へ入り込み、部屋の隅に縮こまった陽一へとそろりそろりと迫ってくる。 『水』は陽一の頭から覆いかぶさらんとして、液状の身でありながら立ち上がった。 「来い!」 陽一の叫ぶと『水』は滝のように飛び掛ってきた。 『水』が陽一に覆いかぶさる刹那、陽一はその場を左に一歩、右に一歩、左にもう一歩と、タンっタンっタンっと大またでその場から天井近くまで駆け上ると 飛び掛った『水』は陽一に触れることはなく慣性に従って、バシャンと壁にぶつかった。 その部屋隅には、コンセントの差込口が存在した。 壁に激突し一瞬間をおいてから『水』は奇妙に身を捩り、明らかに苦しんでいた。 古典的だが効果はあったらしい。 「ふう」と一呼吸置くと どかんと教室のドアを蹴破って藤野が警備員を引き連れて帰ってきた。 「大丈夫? 陽一ィ!」という藤野の叫びは「なんでもかんでも蹴るな!」という叫びにかき消された。 「全く、管理が甘い!」 陽一は忌々しげにそう叫んだ。 「いやぁ昨日は大変だったねぇ」 寝不足で機嫌の悪い陽一を尻目に藤野は重たい目蓋をこすった。 「外国のラルヴァ? なんだってね、昨日の奴」 あの後、研究所から空の保管ケースが見つかり二人を襲った『水』は研究所から逃げ出したラルヴァだという事が判明した。 体組織の実に99%以上が水で構成された、原始的なカテゴリーエレメントの一種だったらしい。 電気を流されて弱っていた『水』は液体窒素を用いて再び氷づけにされて、研究所にもどされた、という話だ。 ふああ、と大きく欠伸をした藤野の心にふと疑問が浮かんだ。 「ありゃ、そういやなんであたし学校に行ったんだっけ?」 教室に担任が入ってくると開口一番「じゃあ、昨日の宿題を集める」と生徒たちに宣言した。 トップに戻る 作品保管庫に戻る
https://w.atwiki.jp/kokigame/pages/279.html
ツンデレでヤンデレな幼馴染み小鳥遊双葉さんとHなことをするゲーム 430 :名無したちの午後:2008/08/30(土) 21 18 01 ID TQIU/36C0 ツンデレで~双葉さんと~以下略、プレイ中。 ヒロイン3で、手コキ足コキ素股で亀頭ナデ等色々ある。 紫のヒロインがかわええ。 関連レス
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/1235.html
ぼっこぼこにされてるよ【登録タグ CAFFEIN VOCALOID ほ 初音ミク 弱音P 弱音ハク 曲 替え歌 殿堂入り】 作詞:CAFFEIN 作曲:ika 編曲:弱音P 唄:弱音ハク(初音ミク) 曲紹介 「弱音ハク」の曲。ご存知「みくみくにしてあげる♪」のハク風リミックス。歌詞もハクのキャラに合わせてあります。 タグはあくまでも「VOCALOID殿堂入り」ではなく「VOYAKILOID殿堂入り」だが、それでも殿堂入りしている曲であることは確か。 歌詞 科学の限界を超える 以前にフルボッコ どんなに調教しても ロボ声直せない もうねパソコン 窓から投げるよ どうしたの? DTMにまだ未練残ってる 僕の曲 ぼっこぼこにされてるよ ツマンネって言われてるよ 緑字で埋まってる 才能ってなんぞ?それおいしいの? (弱音はくから…) ぼっこぼこにされてるよ 最後までね、がんばれだと? ぼっこぼこにされてるよ だけどそれが俺の限界(MAX)だ ぼっこぼこにされてても 歌を、まだね作っている みっくみくにしてやんよ だけどすぐに弱音はきだすよ (もうだめぽ…) コメント つまんねwってわけでもない -- 名無しさん (2008-10-16 19 44 13) ハク姉さん最高!><かわいいb! -- ミクlove☆ (2009-07-11 20 29 33) Lambency -- 名無しさん (2009-09-26 15 53 31) ぼこぼこにされるなっ!!がんば! -- 名無しさん (2009-09-26 18 30 55) オモロイ -- 姫沙羅花音 (2009-12-04 14 34 53) パソコン窓から投げるwwwwwwwwwwwwww -- 名無しさん (2009-12-06 18 11 51) がんばれwww -- 名無しさん (2010-02-19 20 42 50) つい口ずさむ -- 菜の花 (2010-04-22 18 49 15) 可愛い! -- 名無しさん (2010-04-23 16 38 37) 最後のとこ笑った^0^ -- 菜の花 (2010-06-08 21 15 12) 本音デルと歌ってほしいwwwww -- w5 (2010-08-22 05 18 52) フルボッコww大丈夫よ!ハク姉さんにはちゃんと才能があるから! -- 蓮穂 (2010-10-26 14 25 53) PC投げんなw -- 名無し (2011-04-06 19 03 19) ハクちゃん頑張って -- 鏡音一家 (2011-04-06 19 04 34) ↑4本音デルって誰だwwwwwwwww -- 緑の・・・? (2011-06-16 16 25 48) 弱音ハクはツマンネじゃないよー可愛いよー((((*^o^*) -- 長閑 (2011-06-25 12 06 30) ツマンネwwwwwwwwwハク姉さんさいこっ!!! -- 名無しさん (2011-07-28 21 14 21) ↑3 本音デルは弱音ハクの男ver.だったはず -- 翡翠 (2011-12-20 11 35 13) 「才能ってなんぞ?それおいしいの?」てww -- yot (2012-03-10 17 56 52) 「科学の限界を超える以前にふるぼっこ」…ドンマイ!!! -- バッキバキ (2012-03-25 12 35 09) 弱音ハクの占い結果 ツマンネ=サイコーだと思ってなさい。 ラッキーカラー 紫、白、銀 ラッキーアイテム 才能という食品 -- 通りすがりの占い師 (2012-05-29 16 34 30) PCがぁ・・・w大事にしたげてw -- 霧霞 (2012-05-29 16 58 03) 才能は、美味しいよ!! -- 名無しさん (2012-05-30 16 01 51) ミクに負けんな! -- 黒子テツヤ (2012-10-12 15 26 31) 「それが俺の限界」・・・共感www -- チョコボヘッド (2012-11-11 11 25 55) 弱音ハクさん!頑張って下さい! -- 名無しさん (2012-11-11 13 41 17) ハクさん、ボッコボッコにして下さい。(ノ´∀`*) -- 初音がくぽ (2013-02-17 10 13 55) 誰だ、ボコったの! -- るっかん (2013-08-07 09 26 18) あぁあああぁ!! ハク姉がああぁぁ!! -- りんちゃん (2013-10-26 22 59 36) ハクちゃん胸だけはミクさんに勝ってるから! -- るてるてのあるて (2022-02-18 11 06 16) 名前 コメント